MASを会計事務所のビジネスモデルに組み込む価値

会計事務所業界ではMASの必要性を感じつつも、一歩踏み込む事に躊躇する皆様も多いように思われます。ここでは、会計事務所が顧問先の経営支援に本格的に取り組む価値をお伝えしたいと思います。
MASに取り組むべきか否か、ご自身の事務所の方向性を見出して頂きたいと思います。 是非お読み下さい。

MASによる企業の業績改善効果

私どもインターフェイスが会計事務所業界に本格的にMASの指導や営業のノウハウ、関連する組織モデルや管理モデルのノウハウを提供し始めたのが2008年ですから、もう11年の年が経過しました。
 ※この記事は2019年に書いています。

実は当初からMAS受注の可能性は全く心配していませんでした。顧問先という市場を持ち、会計を把握し、社会的信頼性の高い会計事務所が提案するMASが受注できない訳はないからです。案の定、弊社の会員事務所様ではどんどん受注が進みました。

私どもが一番心配していたのは、会計事務所がMASで本当に「企業に成果を提供して頂けるか」という点でした。MAS事業の継続性は「指導成果を提供できるか否かにかかっている」と言っても過言ではないからです。
大変嬉しい事に、その心配は全く無用でした。経営者と共に、会計データから事実を読み、その要因を現場に求め、改善点を明らかにして解決に臨んで頂くサービスであるMASが多くの指導成果を生み出しています。

経営支援をする企業の業績が改善されていくと、顧問料UPの下地にもなり会計事務所のブランド価値も向上します。「顧問先育成型」会計事務所としてのポジションが徐々に獲得できていきます。

このような取り組みと成果は、会計業界誌「月間実務経営ニュース」の連載記事で具体的にお伝えしています。

MASによる収入UPと新規拡大効果

(1)顧問先からの増収効果

仮に、200社の顧問先を持ち税務顧問料平均が年額50万円だとすると事務所の売上は1億円となります。
MAS契約は顧問先の概ね20%が可能で、平均MAS顧問料は年間80万円程度です。顧問先の20%の40社とMAS契約できると、3200万円の収入が生まれますので、年商1億円から1億3200万円と132%の増収となります。
顧問先への提案だけで、少なくとも130%程度の増収につながる可能性があるのです。

(2)MASによる新規拡大効果

経営支援ニーズのある企業の社長は、税務顧問より経営支援型顧問に関心を寄せます。
顧問先へのMAS提供・成果創出の後に、経営者仲間を紹介して頂いたり、成果創出できた企業のメインバンクの担当者から紹介を頂く事が可能になります。
その際には、「先にMAS契約をする」事をお勧めします。MASで1年ほど支援していると8割方の企業は税務顧問も一緒にという要望が出てきます。そうなると、税務顧問の価格競争もなく、適正単価で契約する事が可能になります。
もちろん中には税務とMASをセット契約したいという企業さんもありますので、その際には適正価格で契約頂けばよいと思います。

MASの市場性

 

(1)MASは経営コンサルティングと会計支援の業際ビジネスである

このようなMASは、経営コンサルティングとは少し異なります。財務や会計のみを活用したコンサルティングとも異なります。管理会計技術を駆使し経営コンサルティングの知識を加味してコーチングスタイルで「経営者の問題意識と解決策・行動変容を引き出す」サービスです。言わば、経営コンサルティングと税務・会計コンサルティングの間にある業際マーケットです。

MASをビジネスモデルに組み込む

(2)MASの潜在市場

サービス産業動向調査のデータによると、会計事務所の市場は約1兆6000億円です。
私どもは、MASの潜在市場を約1000憶円とみています。
※350万社✕3%≒10万社、10万社✕@100万円=1000億円という概算です。
上記算式の普及率が高まり単価が高くなった場合、1500億円~2000憶円の市場になると考えますが、ここではわかりやすく、1000憶円市場として計算します。

MASの市場は、税務の市場に比べると小さな市場かもしれませんが、MASに取り組む事務所は左程多くありませんから、1事務所あたり売上で計算するとMASの方がビジネスメリット大きい事がお分かり頂けると思います。

●税務の1事務所あたり市場
1兆6000億円÷30,000事務所=1事務所あたりの売上は約5000万円
●MASの1事務所あたり市場(1000億円で計算)
1000憶円÷500事務所=1事務所あたり市場2億円
1000億円÷1000事務所=1事務所あたり市場1億円

MASだけで税務の2倍~4倍の潜在マーケットの発掘にチャレンジできる事になります。

しかもこれまでインターフェイス会員事務所様で、MASで相見積もりになったというケースは皆無です。失注はあっても競争が発生する市場ではない訳です。

更に、MAS新規契約後1年以内にほとんどの企業から税務顧問契約を依頼されますので事務所あたりの市場は更に大きなものになってきます。
経営支援力のある会計事務所はブルーオーシャン市場を手に入れたと言っても過言ではないでしょう。

MAS事業化成功事例は「事業化事例税理士法人ブラザシップ様」をご覧ください。

MASによる組織のイノベーション

 

MASで指導成果を提供できるようになると、会計事務所に大きな自信が生まれます。
何とか顧問先の業績が良くなって欲しいと強く願う会計事務所にとって、自らの支援で顧問先の業績が改善できると、こんなに嬉しい事はないと思います。

ただ、監査担当者全員がMASができるとは限りません。
インターフェイスは会計事務所が組織として経営支援に取り組めれば良いと考えます。
税務や記帳代行が得意な方はその分野で生産性を高め、税務顧問の受け皿をつくるというミッションに取り組まれ、MASがお得意な方はそちらで付加価値を上げるというような取り組みです。得意分野で活躍するという考え方です。

多くの監査担当者がMASに取り組める事務所もあります。その場合、税務顧問サービスの生産性向上(MASの時間捻出)が必要になります。
どの形であっても、MAS事業化をキッカケにして、組織の生産性向上やスキルアップなどのイノベーションを起こせるというのもMAS事業化の大きなメリットだと考えます。

会計事務所の生産性に関しては「生産性向上の考え方と時間分析」をご覧ください。

最後に

会計事務所の強みである会計を武器にコンサルティングノウハウを加味すれば、企業に大きな経営改善成果を提供できます。
その事が、事務所の高付加価値化・高収益化と経営支援型事務所としての組織の自信につながればこんな嬉しい事はありません。是非MASへのお取組みをご検討下さい。

インターフェイスが考えるMASについて詳しくは関連記事「MASの定義とサービスの概論」をご覧ください。